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2008年9月

ナンなんだ!

 今日、私の携帯に架空請求のメールがきました。まったく憶えのないサイトの利用料を支払えと、今日中に手続きしないと法的措置をとると書いてありました。ネットにある「架空請求データベース」で連絡先となっている番号を検索してみたところ、見事にヒットしました。架空請求は放っておくのが一番だということなので放っておきますが、非常に気持ち悪いものです。何にもしていないのにすごくいやーな感じです。

こういう詐欺に引っかかってしまう人が後を絶ちません。見に憶えがなくても、気になって連絡してしまう人の気持ちがよくわかります。

明日にでも近くの交番に行って相談してみようかしら。

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またかよ。

 「福岡刑務所(福岡県宇美町)で、面会者と会う前に待機する60センチ四方のボックスに長時間入れられたとして、受刑者が県弁護士会に人権救済を申し立てたことが16日、分かった。「待機ボックス」と呼ばれ、県弁護士会は、重大な人権侵害行為に当たるとして近く警告を出す。
 弁護士会によると、訴えているのは男性受刑者4人。2005年6月から07年7月にかけ、面会や診察を待つ際、待機ボックスに6時間から7時間収容されたと主張。うち1人は4日間にわたり、6時間以上収容されたとしている。」

このニュースにある「待機ボックス」とは、刑務所や拘置所内では通称「ビックリ箱」と言われています。確かに中は狭いです。診察の際になぜビックリ箱に入れたのかはわかりませんが、私の知る限り黒羽刑務所ではそんなことは無かったですね。

名古屋刑務所での事件を初め、刑務官の受刑者に対する嫌がらせは後を絶ちません。受刑者にとって、刑務官の言うことは絶対です。歯向かおうものなら懲罰は免れませんし、上に訴えようものなら刑務官全員を敵に回します。そうなれば受刑生活は更なる地獄になります。ヘタをすれば仮釈放にも悪影響を及ぼします。

受刑者が法務省に訴えることが出来る制度はありますが、あまり機能していないのが現状です。訴えようとすると、まず刑務所のお偉いさんに説得されて止められます。それでも訴えることは出来ますが、その先の受刑生活はもっと辛くなるということを覚悟しなければなりません。そうまでして訴える受刑者はほとんどいません。

明るみになる刑務所内の事件はほんの一部です。ほとんどは所内でもみ消されます。すべては刑務官、職員の保身ですね。そんなことをする刑務官ばかりではありませんが、私も相当我慢をしました。「娑婆だったら絶対に殴っちゃうな」と思ったことも何度もありました。

受刑者に対して厳しくすることも仕事かもしれませんが、別にあんたが事件の被害者じゃないんだから・・・。

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刑務所での健康管理

 ここのところ、朝晩はだいぶ涼しくなりましたね。

さて、私最近ちょっと太ってきました。出所直後の体重は53キロほどでしたが、今は60キロです。身長が172センチくらいなのでほぼ標準体重なのですが、運動不足の為におなか周りが少々ブヨッとしてきました。久しぶりに履いたズボンがきつい・・・。

刑務所では月に一度、体重を量ります。健康管理の為です。私が刑務所にいた間の体重は55キロ前後でした。刑務所の食事は栄養士が考えているのでバランスが非常に良いです。おかずの量はみんな同じですが、主食であるゴハンとパンの量は担当している仕事や身長で若干量が違います。

刑務所では食べるものも着るものもふとんの枚数もすべて決められていますから、健康を自己管理しろと言われても限界があります。仕事も簡単に休めませんし。刑務所で風邪を引いたとき、まず朝起きてから体調がおかしいことを担当に伝え、体温を計ります。38度以上の熱があれば仕事を休むことができます。私は平熱が低めなので37度くらいの発熱でも結構辛いのですが、38度はなかったので工場に出されてしんどい思いをしたことが何度かありました。

仕事を休むと病棟に行き、「医務預かり」という立場になります。その後診察を受け、医師の判断でしばらく仕事を休むことになると「入病」扱いになります。大丈夫だろうという人は夕方になって部屋へ帰されます。入病すると、所属がそれまでの工場から病棟に一旦変わります。入病している人達の部屋にはテレビも本もありません。ひたすら寝るか、雑居なら周りと話をするか、それしかすることがありません。

普段もらえる薬ですが、希望すれば必ずもらえるものではありません。過剰収容が原因で薬も不足してしまうことがあり、以前なら出してくれた薬も「ちょっと我慢しろ」ということになってしまいました。予防として薬を飲むことは認められません。自分でできることは、風呂に入らないとか早めに寝るとか、布団を多く掛けること以外ありません。あとはうがいをすることくらいですかね。

腹を引っ込める為に腹筋運動でもしようと、思っているのですがなかなか実行できないダメな私です。

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矯正の難しさ

 刑務所の目的の中に「矯正」というものがあります。矯正とは歯列矯正のように、良い状態、普通の状態に直すことです。

刑務所では矯正プログラムというものがあります。薬物関係、性犯罪を犯した受刑者などが対象になります。以前は希望者のみの受講でしたが、今はほぼ強制参加です。それでもこのような事犯での再犯が多いのは何故でしょうか。

裁判を傍聴した中で、強制わいせつの案件がありました。被告は20代前半、以前に3回同じ罪で逮捕され、2回目までは未成年だった為に施設へは入れられず、前回は執行猶予付きの実刑判決だったそうですが、執行猶予中に再び同じ罪を犯しました。

性犯罪者の矯正教育は難しいとよく言われます。それは性格や性癖によるところが大きいからだそうです。刑務所とは言え、人格の矯正まではできません。私はもう二度と刑務所には入りたくありませんが、怖くはありません。これはどういうことか。既に私のような人間には、刑務所は有効な抑止力にはなっていないのです。こういうことが、受刑経験者には多かれ少なかれあるのではないでしょうか。

犯罪者の共通点として、自己中、意思が弱いというものがあります。依存性の高い薬物、性格によるところが大きい性犯罪などの再犯を防ぐ為には、本人の余程の強い意志が無ければ難しいのかもしれません。その「強い意志」を持たせる為の行政の取り組みが、ちゃんと機能していないと言わざるを得ません。「時計仕掛けのオレンジ」のようなことまでしなければならないのかも・・・。

話は違いますが、私が裁判を受けていた頃は執行猶予判決を受けると一度拘置所に戻って、私物を受け取ってから釈放という流れでしたが、最近では執行猶予判決を受けると、親や弁護士にその場で身柄が預けられて釈放されるんですね。私は一発実刑だったので、あの喜びは知りません・・・。

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傍聴・その2

 今日、仕事が休みだったので約1年振りに裁判の傍聴に行きました。相変わらず傍聴マニアらしき人々が多かったです。

傍聴した案件は、覚せい剤取締法違反。被告は30代前半、再犯です。妻と子供が2人、奥さんが情状証人として出廷していました。求刑は2年でした。執行猶予は切れていたのですが、再犯なので執行猶予無しの実刑1年6ヶ月が妥当でしょう。小さい子供がいると情状的によい材料だと言われますが、同じ罪名での累犯ではまず執行猶予は無理でしょう。

「やめるきっかけが無かった」と被告は言っていましたが、逮捕前に一度奥さんに見つかりやめるように言われてもやめなかった。「それがきっかけにはならなかったのか」と、検察官から突っ込まれてました。まだ小さい子供がいるにも関わらず。きっかけ云々じゃなくて、本人の意志の弱さに他なりません。「やめるきっかけが無かった」なんて、他に責任転嫁しているだけです。

薬物事犯で捕まった人と随分一緒になりましたが、やる人は奥さんや子供がいようといまいとやります。裁判では「反省している」「もう二度とやらない」を連発しますが、拘置所に帰れば舌を出して、「今度はうまくやろう」なんて言って、密売人の情報交換などをしている人がほとんどです。

改めて薬物事犯の更正の難しさを知った感じでした。

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運動会

 黒羽刑務所では、そろそろ運動会の時期です。今頃はみんな一生懸命に練習していることでしょう。

球技大会や花見などもありますが、運動会は刑務所内でも一番のイベントです。工場対抗で行われます。結構みんな燃えます。刑務所にでも入らなければ、大人になってから運動会で燃えるなんてことはないでしょうね。各競技で3位以内になれば商品が出ます。商品はすべて日用品です。

運動会の日は、日頃食べることができないものが沢山出ます。昼食は仕出し弁当、ペットボトルのコーラにお茶、スナック菓子。かなりの量です。夕食はカップ麺(赤いきつね)にパンに甘シャリ(おしるこ)。普段の食事に比べたら、夢のようです。

昼食は食べきれなくても残飯として出さなくてはならないのですが、普段食べられないものばかりなので、みんな無理してでも食べます。それでも食べきれない人の残りを、職員に見つからないようにもらいます。見つかれば懲罰ですから。

外ではなんでもないことでも、刑務所ではとても嬉しいことです。些細なことでも喜びに感じられるところは、刑務所のよいところだと思います。

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